今回の記事では中国語能力テストHSKの最高級6級に合格した私自身の経験をもとに試験の特徴と学習方法を紹介します。
HSKを受験してきたおかげで自身の中国語能力のレベルが客観的にわかり、中国語の学習目標が立てやすかったです。
目次
HSKとは
HSKは中国語で汉语水平考试(Hanyu Shuiping Kaoshi)と呼ばれていてピンインの頭文字をとった略称です。
公式HPでも紹介されていますが、世界で行われている中国語の検定試験で最も受験者が多いグローバルな中国語の能力試験です。
実際のコミュニケーションで使用する会話形式の問題や、リスニングやスピーキング能力の測定に重点を置いているため、参考書や試験問題の内容も実践的な中国語が多いです。
受験するにはHSK公式HPから申し込み可能です。
試験の内容は筆記形式でリスニング(聴力)、リーディング(読解)、ライティング(作文)の3セクションに分かれていて各レベル別の受験する形式になります。
スピーキング試験に関してはHSKとは別で「HSKK口試」という会話力を判断する口頭試験が開催されています。
HSK受験のメリット
私自身がHSKを受験してきて中国語学習に活用できた重要なメリットを3つ紹介します。
中国語のできる人材の需要に対応
日本企業の中国進出や中国企業の日本進出、日本企業の買収などで業種、職種に問わず中国語のできる人の需要が伸びています。
英語と比較するとの日本ではまだまだ中国語のできる人の割合が少ないです。
中国語のできるという定義するのは難しいですがHSKの資格が有れば定量的な能力の基準が示せるので企業で働く上でも有利になる場合が多いです。
HSKは中国政府が実施している信頼性のある試験で海外の多くの国で実施されている現状から企業の認知度も高いです。
中国語学習の成果を見えるか
外国語学習の成果は普段はなかなか目に見えふことはないですが、試験のスコアで自分の能力の尺度がわかります。
日本で開催される1年間の試験回数も他の言語の検定試験と比較して多いので学習スケジュールの調整がしやすいです。
レベルも1級から6級と細かく分かれているので自分にあったレベルを選択でき且つ地道なステップアップを客観的に評価することができます。
HSK を受験していくことで継続的な中国語学習を実践していくことができます。
実用的な問題で実践力向上
私自身特にHSKを受験してよかったことは出題される問題の内容がら実用的な問題が多く、実践的な中国語が身につきやすいことです。
試験問題や試験対策のテキストには実用的な文章が多く、そのまま日常の会話に使用できる表現がたくさんあります。
テキストの種類も豊富で自分にあったものを選択しやすいことをメリットです。
また、級が上がるにつれて中国の歴史や習慣、は文化を題材にした問題がよく出題されるため、問題を解きながら中国に関わる知識も身につきます。
HSKの特徴
問題数と試験時間は級が上がるごとに増加していきます。
筆記試験5級、6級レベルになると持続的にリスニングの問題が解ける集中力と文章の概略を素早く理解できる読解力が求められるます。
筆記の1.2級は聴力と読解で構成されて、3級以上が書写が加わります。
書写は自分の手書きで中国語の文章を書く問題形式になってきます。
中国語と日本語で似たような漢字だけど一部分の形が違うという単語はけっこうあるので、普段の学習から書けるようにしないといけません。
但し個人的には最近ではスマホやらPC入力が主流なので手書きで中国語を書くことはほどんどありません。
書写の対策ばっかりに時間を取られすぎないようにしましょう。
初級が1級と2級、中級が3級と4級、上級が5級と6級でそれぞれ分かれています。
常用中国語語彙量の目安から受験する級を選ぶことになりますが、あくまで漢字を一から勉強する学習者を対象としています。
中国語の漢字には日本語と同じような漢字があるため、日本人の場合は参考書で基礎文法を習得した方は3級から受験しても問題ないと思います。
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試験前に自分がどのレベルか確認したいときは公式ホームページにあるレベルチェックテストの問題を参考にしてみましょう。
HSKの合格基準
合格点は聴力、読解、書写のパートの合計が60%以上、それぞれのパートに最低点は定めらおらず、合計の300点満点中180点以上あれば合格です。
ポイントは読解問題に関して一般的に幼少期から漢字に接している日本人にとってはかなり有利な状況にあります。
ですので読解で80点以上とることができれば、あとの聴力や書写は半分以上正解すれば問題ありません。
HSK 試験の流れ
受験の申し込みから成績照会までの流れを説明します。
細かい注意事項は公式ホームページに記載されていますが、最低限覚えてほしいことを以下にまとめましたので参考にしてください。
1.申込
公式ホームページからインターネットで申込可能です。
受験料は級が上がるほど高くなっていて6級では1万円近くします。
期間によっては受験料が割引されるキャンペーンは実施しているので、必ず公式ホームページを確認しましょう。
私が利用したキャンペーンは試験同日に筆記と口試を受けたら口試が無料になるというものでした。
1年間で10回ほどHSK試験は開催されていますが、試験日によって試験の等級と開催地に関しては注意が必要です。
会場によっては筆記の6級や口試が開催されなかったり、会場が都市部限定となっているので必ず公式ホームページで確認しましょう。
試験は1.3.5級が午前、2.4.6級が午後に開催されるので午前と午後の試験でいずれかの級で併願受験することができます。
2.受験票受け取り
申込が完了すると受験表が郵送で届きますので試験日に持参できるように大切に保管しましょう。
3.試験当日
6級になると試験前と終了後の説明も中国語で実施されるので、初めて受験される方は事前に試験の流れを確認しておくことをおすすめです。
筆記試験は聴力、読解、書写の順番で行われて、それぞれのパートでの解答時間は区切られています。
各々のパートはその時間内で解答を終えるようにします。
ほとんどの問題がマークシート選択式なので解答用紙にメモを書くスペースはありません。
問題用紙も持ち帰りは不可なので、数年後に発売されている過去問題集でしか問題を見直すことはできないです。
4.成績紹介
試験日から約1ヶ月後にインターネットで試験結果を確認できます。
受験票に記載された受験番号を入力する必要があるので、受験票はそれまで保管しておきましょう。
試験日から約2ヶ月後に合否にかかわらず成績証が届きます。
合格した場合企業や大学に資格を証明する重要な書類なので大切に保管しておきましょう。
HSK 学習方法
受験する級によって勉強する内容も変わりますが、HSK全体を通しての勉強法を紹介します。
HSKには級別の覚える勉強単語の内容が定められていて、級が上がるほど語彙数も多くなり難しい単語が登場します。
1.2.3級で覚える単語は基礎的な中国語なので意味だけではなく、ピンインもしっかり覚えて自分で発声することをおすすめします。
最初は日本語の漢字の読み方が頭に入って馴染めないかもしれませんがピンインの発音を練習することでヒアリング対策にも繋がります。
自分でしっかり発音できない単語に関してはリスニング時にも聞き取れない可能性が高く、テキストに付属しているCDを何度も聞き込むようにしましょう。
経験上、級が高くなるにつれてリスニングの難易度が上がり読解や書写のパートと比較して得点ぎ取りにくくなります。
実践的に使えるリスニング力は短期間で向上するものではなく長期間養っていく必要があるため、学習に多くの時間を費やしても無駄にはなりません。
可能であれば自分の発音をネィティブの方に聞いてもらって間違っているところを指摘してもらう方が確実です。
オンラインレッスンを利用すれば時間もあまりとられずコストもあまりかけず発音の練習をすることができます。
3級以上から実施される書写に関しては簡体字を手で書くことを慣れてないと試験のときに頭に浮かばなくなります。
読解問題は級が高くなるにつれて文章問題の割合が大きくなりますが、文の構造やつながりを把握する能力が必要です。
読解問題の中にはわからない単語があっても回答できる問題もあるため、教科書以外のインターネットなどの情報で生の中国語に触れてどんなことが書かれているのかキーワードを確認しておく練習をしておきましょう。
まとめ
繰り返し言いますがHSKを受験することで実用的な中国語能力を養うために適した試験です。
ネットでは最短期間で合格できる学習方が多く掲載されていますが、あくまで自分の理解度に合わせて学習を進めていってください。
ひとつずつステップアップしていくことで着実に中国語の知識がつくので、試験に落ちても決して落ち込まずに次回の試験に向けて体制を整えましょう。
6級は難しい試験ですが、日々学習の積み重ねていけば合格に到達することができます。
中国語のスピーキング試験HSKKについて詳しく知りたい方下記の記事を参考にしてください。
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