本記事の内容
今回の記事では中国語を学習する上でしっかり理解しておきたい基本的な語順を紹介します。
中国語のテキストは品詞ごとに学習を進めていく場合が多いですが、最初に中国語の基本的な文章構造を理解しておくことでその後の学習を効率的にすることができます。
中国語の基本語順
中国語の文法を学習する上で一番最初に行うことは基本語順のルールを理解することは非常に重要です。
理由は中国語には主語の人称や時制によって動詞や形容詞などの語形が変化することはありません。また、日本語の助詞(に、をなど)もないので自動詞と他動詞を使い分ける必要もありません。
逆に言うと中国語の意味は語順によって決められるので語順を理解できてない正しい意味に訳せないです。
下の図に中国語の基本的な語順をまとめました。
<中国語の基本語順>
中国語の語順は英語と同じように主語+述語+目的語の順に語句を並べます。
なぜこのような語順になるか理由を考えるより単純にルールなので覚えるしかありません。
我 学习 中文
(私は中国語を勉強します)
- 主語 ;我(私)
- 述語 ;学习(勉強する)
- 目的語 ;中文(中国語)
主語や目的語が省略されている場合もありますが、基本的には主語+述語+目的語の語順にあてはまります。
そして主語+述語+目的語の語順に加えて様々な品詞を使って内容を修飾することができます。
他に品詞に関しても配置する場所にルールがあるので語順は覚えておきましょう。
中国語の主語、述語、目的語とは
基本語順で重要な中国語の主語、述語、目的語に関してぞれぞれ覚えるべきポイントを解説します。
主語
主語と目的語は名詞が思い浮かぶと思いますが、中国語では動詞や形容詞をそのままの形 で主語として使うことができます。
主語に動詞が使われる
日本語であれば〜すること、英語であれは ing 形で動詞を主語として表せますが、中国語 には語形変化がありません。
后悔也来不及了
(後悔しても間に合わない)
后悔は品詞は動詞ですが、主語として使われています。
我对错误进行修改
(私は間違いの修正を行う)
上記の文章は进行が述語として、修改が目的語として動詞が二つ重なりあって使われてい ます。
英語は二重動詞はタブーですが、中国語では文脈によっては動詞を重ねて使うことができ ます。
主語に形容詞が使われる
日本語に〜さ(美しさ、やさしさなど)として名詞化する場合がありますが、中国語の形容詞は語形が変化せずに名詞化されてそのまま主語として使われます。
便宜不一定差
(安いものは悪いとはいえない)
・主語に主述文(動詞+目的語)が使われる 做生意要时常保持冷静。
(ビジネスは常に冷静であるべきだ)
做+生意自体で主語と述語は成立しますが、ひとまとまりに主語として使われています。
述語
述語に関しては動詞が主体ですが、中国語の特徴としていただけると be 動詞がなくても主 語の後に形容詞や名詞を置くことができます。
述語に名詞が使われる
名詞や数量詞などはそれだけで述語になります。
我今年三十五岁
(私は今年35歳です)
述語に動詞が使われる
主語の後に動詞を置いて、そのあとに目的語の構造です。
英語の文構造をそのまま置き換えただけなのて違和感はそこまでないと思います。
我重视中文的学习
(私は中国語の勉強を重視する)
述語に形容詞が使われる
中国語の形容詞の特徴としてに必ず覚えておきいのが、中国語では be 動詞が不要で主語のあとにそのまま形容詞を置きます。
这里的风景很美丽
(ここの景色はとても美しい)
また、形容詞が述語になるときは形容詞の前に程度を表す副詞を置くルールがあります。
程度を表す副詞は中国語では程度副詞と呼ばれていて「很」や「非常」などがあります。
述語に主述文が使われる
述語の中に主語と述語が形成されています。
我们班优秀的学生多
(私たちのクラスは優秀な人が多い)
この場合、我们班(主語)と优秀的学生多(述語)ですが、述語をさらに分解すると优秀的学生(主語)+多(述語)となります。
目的語
目的語には基本的には名詞、または名詞化された構文が使われます。
名詞化に関してはよく使われる文法を紹介します。
〜的 構文
中国語の名詞の前に〜的をつけることで名詞を修飾する「〜の(名詞)」という意味です。
这个手机是我带的
(このスマホは私が持っているです)
〜的をつけることで我带的が名詞化されて目的語として使われます。
動詞をそのまま使う
我星期天去见他
(私は日曜日に彼に会いに行きます)
主語のときにも解説しましたが、中国語では動詞を連続して使うことが可能です。
去(行く)と见(会う)の動詞をくみあわせて「会いに行く」という意味になります。
二重目的語
英語でもあるように目的語を 2 つ重ねることができる動詞があります。
请教我中文
(私に中国語を教えてください)
教(動詞)+我(目的語 1)+中文(目的語 2)の構文が成り立ちます。
二重目的語をとる動詞は限られているので是非覚えておきましょう。
- 还(返す)
- 给(与える)
- 教(教える)
- 告诉(教える)
基本語順以外の特殊な語順
今回の記事で紹介した中国語の基本語順以外にも特殊語順パターンがありますので概要だけ紹介します。
把構文
語順 : 主語+‘把’+目的語(名詞)+述語(動詞)
動詞がその目的語の示す事物に対して何らかの処置を加えるときに用います。
受け身文
語順 : 被(让·/叫)+動作主+述語(動詞)
動作する人を強調するときに用います。
使役文
語順 : 让·(使/叫)+主語/目的語+述語(動詞)
ある事柄が原因となって別の現象を生じるときに用います。
比較分
語順 : A 跟/和 B一样,A比B+比較の程度
特殊語順パターンには必ずキーワードとなる単語が含まれているので区別できるようにします。
まずは今回の記事で解説して主語+述語+目的語を徹底的に理解してその後に関連する品詞を語順に着目しながら文法を覚えていきましょう。
以上、読んでいただきありがとうございました。
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