中国語の否定を表す代表的な単語で「不」と「没有」があります。
「不」と「没有」で否定を表すときはそれぞれ役割があるので訳したときのニュアンスが異なります。
今回の記事では否定文の中で「不」と「没有」の使い分けを解説します。
中国語の否定文では基礎中の基礎なので是非参考にしてください。
中国語の「不」と「没有」の違い
結論から先に述べますとほとんどの否定を表す文は「不」を使います。
「不」は動詞以外にも形容詞や助動詞の否定にも使うことができます。
また、過去・現在・未来すべてのことにも使えます。
対して没有を使う場合は限定的であり、動作が実現していないことの否定が使われて,未来については使うことができません。
「不」と「没有」の違いを覚えるにはまずは「没有」の使った否定のフレーズを理解することが先決です。
このことを意識しておけば「不」と「没有」の使いわけに迷うことはありません。
「没有」を使った否定の表し方
“没(有)”を否定に使う場合は動作自体がまだ実現していないことを表すときです。
状態が変化がないときに使われる副詞还(まだ)と相性がとてもいいのでセットで使われることが多いです。
我还没有参加中文考试
(私はまだ中国語の試験を受けてません)
さらに実現していないことを中国語するには「从来」や過去の経験を表す「过」を付け加えます。
我从来没参加过中文考试
(私はこれまで中国語の試験を受けたことがありません)
所有や存在を表す「有」の否定として「没」が使われます。
不では否定できないので気をつけましょう。
我没有信用卡
(私はクレジットカードを持ってきません)
この「没有」の使い方は中国語の学習初期から登場しますが、この文法を意識して覚えれば理解も深まります。
「不」を使った否定の表し方
「不」を使った否定を表す文で覚えておきたいことは動詞に使われる場合は様々なニュアンスを表します。
動詞の否定
動詞の否定文に「不」を使う場合は次の場合があります。
動作の意志や願望の否定を表す
我不看电视
(私はテレビを見ない)
これから先にテレビを見ない意志があることを表しています。
習慣的な動作の否定を表す
我每天不看电视
(私は毎日テレビを見ない)
毎日テレビを見る習慣がないことを表しています。
このように日本語に訳したときはさほど影響ありませんが、「不」のそれぞれの持つニュアンスを理解しておくことで相手の意図を掴むことができます。
不の否定しか使わない動詞
以下の動詞は「没有」を使うことはなく、必ず「不」を使って否定を表します。
存在を表す動詞・・・是、像、在など
心理活動を表す動詞・・・知道、了解、认识、习惯、希望など
形容詞や助動詞の否定表す
形容詞や助動詞の否定文をつくるときにも基本的には不」を使います。
这个菜不好吃
(この料理は美味しくない)
我不会说英语
(私は英語が話せません)
まとめ
今回の記事では中国語の否定文では欠かせない「不」と「没有」の使い分けを解説しました。
記事の中で紹介した例文を参考にして自分でもできるだけ多くの文章を作って使い分けが自然にできるようにしましょう。